近世史ないしは江戸期の古文書などについてのブログを始めるにあたり、ブログの題名について大変な試行錯誤があったのだが、とりあえず「小江戸古文書会」とした。「小江戸」とは、ここでは、特定の地方都市のことではなく、江戸時代の村の意味とする。大正月に対する小正月のような意味である。
【訂正 やはり小江戸は誤解されやすいので、外神田などの地名を参考に「外江戸古文書会」とした。】

秋田書店の『歴史と旅』1997年1月号(特集:江戸常識の嘘を斬る)を読んで、もっと江戸時代の村のことを学ばねばならないと思ったことがあった。この特集は、それ以前にときどきあちこちで見聞きすることのあったさまざまのことがらを総まとめにしてくれたもので、よくよく熟読したものだったが、それ以前の知識として最も勉強になっていたのは、NHKテレビのコメディー『お江戸でござる』における杉浦日向子の解説(「おもしろ江戸ばなし」)だった。お江戸でござるの農村版はできないものかと思っていた。
『お江戸でござる』の放送開始は1995年3月30日。

『歴史と旅』1997年1月号は前年の12月に読んだわけだが、特集記事のなかで最も注目したのは、佐藤常雄『江戸の貧農史観の再検討』だった。8ページほどの記事に今回ざっと目を通してみたが、同氏の著書『貧農史観を見直す』(講談社現代新書)についての記述は確認できなかった。しかし直後にこの本も読んだ記憶があるのは、同じテーマのものを読み漁ったときに知ったのだろう。同書は1995年8月の初版、手もとにあるのは1996年2月の第二刷である。半年で二刷ということはよく読まれたということだろう。同書は大石慎三郎編「新書江戸時代」全5冊のうちの1つ。
農家の年貢の、収入に対する実質の割合は8パーセントほどだと研究した人がいると読んだのはこの本だった。この本について若干の不満があるとすると、本の冒頭に紹介された2つのエピソード(伊達藩の子供の親権の認定法、蜂須賀家の先祖探し)が、大石慎三郎の著作『江戸時代』(中公新書)と類似する点だけだろう。
佐藤氏の専攻は「日本農業史」。日本の近世のことを学ぶには、「日本近世史」の専門家の本はあまり参考にならないことがわかるまでには、だいぶ年月を要したが、法制史とか商業史とかの各分野のそれぞれの先生のものを読まなければならない。


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